平成十一年の俳句

昼下がりあとは寝て待つおでんかな 

うららかな校舎に響く子供たち 

腰かがみ手に香の残る蓬摘み 

甚平を父と取り合ひLL寸 

★ つぎつぎと音を残せし遠花火 

生まれての後悔無月我ここに 

一秋に秋刀魚十匹食べるべし 

電話にて彼女と賞でる後の月 

美山荘川の音を聞き通草の茶 

九十九折紅葉の見へぬドライバー  

寒霞渓曇りに映へぬ紅葉かな